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ヒロインは、ある同人誌即売会への出展を予定していた。
今回の頒布物は、オリジナルのマンガである「魔法アイドル☆プリン(仮)」だ。
マンガの方の原稿は順調に進んでおり、自分史上最高のおもしろさに仕上がる……予定なのだが、何かこう、今ひとつパンチが足りないような気がする。

部屋の奥には、既刊の在庫がチラホラと積み重なっている。
同じミスを犯すわけにはいかない。
ただ本を並べるのではなく、話題になるネタを用意できないか?

ペーパーの配布はありきたりだし、本の装丁に凝るのも予算的に厳しい。
マンガ活動のすべてはお小遣いとバイトの給料でやりくりしているものの、あまりやり過ぎると母の雷が落ち、活動中止に追い込まれる恐れがある。

イベントの開催まで、まだ時間は2ヶ月ほど、ある。
ただ、予算は限られている。
何か、うまい手はないか?

(ここまでで、1ページくらい)

そこへ突然、先生役のマスコットが登場!

マスコット「本の隣に、オリキャラを使ったグッズを置くのはどうだワン?」
ヒロイン「誰よアンタ、どこから入ってきたの!?」

マスコット「例えばトートバッグなら、10枚でも10,000円以下でできるにゃん!」
ヒロイン「語尾変わってるし! そういうのは統一しなさいよ! あと犬なのか猫なのかもハッキリして!!」

マスコット「オリジナルトートバッグは、大体こんな感じでできちゃうんだポヘ!」
(大ゴマで、大体の流れを説明)
ヒロイン「もう何の生き物なのか、わからない……」

マスコット「さあ、まずは入稿データーの仕様を確認しよう!」
ヒロイン「もう好きにして……」

(ここまでで、2ページくらい)

(大ゴマで、入稿データーの仕様を説明)

マスコット「画像のクオリティが落ちるけど、JPEGでも入稿可能だゾウ!」
ヒロイン「ジェイペグって写真とかのヤツでしょ? じゃあ写真のプリントもできるの?」
マスコット「できるけど、いまはプリン(仮)ちゃんのことだけを考えて」
ヒロイン「そうね。いまはプリンちゃんだ」
(がんばってイラスト制作中)
(ラフを添えて概算見積を請求、予算内に収まりそうなので作業続行)
(イラスト完成時点で、イベント開催まで1ヶ月と少し)

(ここまでで、3ページくらい)

イラストが完成したので、業者のサイトへ完全データーを入稿する。
料金の振り込みも済み、一段落……というところで、部屋が静かなことに気付く。
先生役がいなくなっている。

最後に姿を見たのは、入稿のときか?
パソコンを操作するヒロインの横で、満足そうな、でも少し寂しそうな表情(?)をしていたような……。

ヒロイン「『使命』が終わったから、自分の世界に帰っちゃったのかな?」
ヒロイン「別れのあいさつくらい、していけばいいのに」

――で、ヒロインが描いているマンガにパンチが足りなかった原因は、「マスコットキャラの不在」だと気付いて、あとがきページを削って先生役が登場するページを組み入れ、その他のコマにも入れていき、奥付にマスコット(先生役)への感謝の言葉を追記してエンド。